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返済を後回しにする支払先の順番 後編

2019/03/14
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返済を後回しにする支払先の順番 後編

 

 

④家賃、光熱費など会社運営に必要な経費

 

 会社の経費の中でも、サービスの提供が止まってしまうと、事業継続ができないものがあります。

 

 事業の継続ができなくなれば、売上の確保もできなくなってしまうため、資金繰りが困難でも、事業の継続に影響のある経費は

 優先的に支払う必要があります。

 

 また、同じ経費を見ても、支払の優先順位があり、事業継続への影響が大きい経費は、優先的に支払うべき費用です。

 

 逆に、事業継続への影響が小さい経費は、ある程度後回しにして良いということです。

 

 例えば、インターネットの企業の場合は、オフィスの家賃を滞納して、立ち退きを求められても、ネット環境とパソコンさえあれば、

 カフェやファミレスで営業活動を継続できるかもしれません。

 

 しかし、工場などの家賃を滞納して、立ち退きを求められてしまえば、工場が稼働できなくなり、商品が生産できなくなってしまいます。

 

 同じ経費であっても、支払を優先的にしなければならない経費となるのです。

 

 経費の中でも、なかなかすぐに立ち退きを求められるものではない家賃は、返済の優先度の低い経費と言えます。

 

 

⑤仕入費や外注費

 

 仕入費や外注費は、売上に直結する費用になります。

 

 仕入れをしなければ、商品が生産できません。

 

 外注を利用しなければ、販売できるサービスの規模が減ってしまいます。

 

 どちらも、売上に直結する支払いなので、優先的に支払うべきものと考えられます。

 

 仕入費や外注費は、会社経営に必要不可欠な費用なのです。

 

 仕入れ先や外注先に対しての支払いを遅延させてしまうと、悪評が広まってしまい評判が悪くなって更なる売上低下になってしまいます。

 

 こうなっては、資金繰りを改善するどころか、事業継続も危うくなってしまいます。

 

 仕入費や外注費は、協力会社の信用を維持するためにも、優先的に支払うべき支払いになります。

 

 

⑥社員の人件費

 

 社員の給与支払いを遅延してしまうと、会社経営は成り立ちません。

 

 よほど、社歴が長く、人間関係ができている社員であれば、事情を汲み取って助けてくれる場合もありますが、ほとんどの社員は給与

 という対価のために仕事をしています。

 

 対価である給与が支払われないのであれば、仕事をする意味がなくなってしまいます。

 

 すぐに、会社に来なくなるということはないかもしれませんが、仕事に対するモチベーションは激減してしまうことがほとんどです。

 

 また、上司や経営者から指示をしても、言うことを聞いてもらえなくなってしまいます。

 

 そうなれば、売上も当然激減してしまい、資金繰りを改善するどころか、資金繰りは大きく悪化してしまいます。

 

 また、給与支払いを一度でも遅らせてしまえば、従業員から会社の信頼は失墜してしまいますので、退職者が続出してしまうこともあり、

 結局、会社運営が回らなくなってしまうのです。

 

 退職した社員のリカバーで新しい社員の雇用を考えても、またそこに採用コストが発生してしまいます。

 

 なかなか人員を補充できなければ、より退職者が増え、会社経営が頓挫してしまうのです。

 

 

⑦手形や小切手

 

 そして最後に、真っ先に支払うべき必要があるのが手形や小切手になります。

 

 その理由は手形や小切手の支払いができないと、今後の銀行取引ができなくなるからです。

 

 不渡りとは、小切手や手形が支払い期日を過ぎても決済できない状況のことです。

 

 不渡りには3種類あります。

 

 ・10号不渡り:形式の不備や期日の間違い

 ・21号不渡り:当座預金の残高不足

 ・32号不渡り:契約不履行や詐欺、偽造

 

 不渡りを一回でも出してしまうと、すべての金融機関に知られてしまうので、その直後から、取引銀行からは矢継ぎ早に連絡がかかってきます。

 

 倒産しないのか、今後どうなるのか、なぜ、不渡りを出したのか、などの確認の電話です。

 

 結果として、銀行全体、業界全体にその噂は波及してしまうのです。

 

 取引先からも、連絡が来るようになり、業界内での信用も同時に失ってしまうのです。

 

 ただし、1回目の不渡りだけであれば、営業自体は継続することができます。

 

 しかし、金融機関からの信用の失墜や業界内からの信用の失墜は、経営的なダメージがものすごく大きいです。

 

 だからこそ、1回の不渡りも出さないように優先的に支払わなければならないのです。

 

 

さいごに

 

 

 最低限の支払いができないと、会社運営ができなくなってしまいます。

 

 会社運営が回らなくては、売上も激減してしまうので、資金繰りが改善するどころから、資金繰りがさらに悪化してしまい、

 倒産に追い込まれてしまいます。

 

 どれも、はじめから遅延をして良いものではありませんが、現状の会社の状況を丁寧に説明した上で、交渉すれば返済を猶予してくれる可能性が

 高くなります。

 

 また、督促が来た場合に無視は絶対にせず、早期に相談をしたうえで、支払条件の緩和を交渉していきましょう。

 

 ある程度の猶予がある支払先とは言え、無視をすると、取り返しのつかない状態になってしまいます。