BLOG

ファクタリングの償還請求権

2019/11/20
ロゴ

ファクタリングの償還請求権

 

 

◎ファクタリングにおける償還請求権の有無について

 

多くのファクタリング会社が掲げるキャッチコピー・メリットの一つに、償還請求権なしというものがあります。

 

ファクタリングサービスを利用する上で、重要になるのがこの「償還請求権の有無」です。ファクタリングには、「償還請求権のある契約」と「償還請求権のない契約(ノンリコース)」の2種類がありますが、これは非常に大事な部分になります。

 

ファクタリングを利用する際は、予め償還請求権について理解しておく事をおススメします。

 

 

*償還請求権とは

 

償還請求権(リコース)とは、売掛先の倒産・廃業などにより金銭を回収できなかった場合に、特定の者(ファクタリング利用者)にその費用分の金銭の返還を求める事ができる権利のことを言います。

 

売掛金債権を保有していた利用者に対して、一部保証が発生する為、一部保証と呼ばれることもあります。償還請求権は、遡求権とも言います。

 

・遡求権とは

遡って請求する権利のこと。

手形や小切手の所持人が支払いまたは拒絶された場合、手形所持人が振出人以外の手形署名者(裏書人や保証人など)に対して、支払いに代わる一定金額を請求することができる。

 

 

ファクタリングは、売掛債権をファクタリング会社(ファクター)に売却して現金化することで資金調達を可能にします。2社間ファクタリングは、取引先(売掛先)に知られることなく、支払期日前に売掛債権を売却して迅速に資金調達をすることが可能です。

 

ただし、後日、取引先から売掛金の入金を受けると、そのままその金額をファクタリング会社へ支払うことになります。売掛金の支払期日に、きちんと取引先から入金があれば何の問題もなくスムーズに契約を履行する事ができます。

 

しかし、取引先が倒産、廃業などの不測の事態に陥った場合は、売掛金の回収が困難になります。この場合、ファクタリング会社は償還請求権に基づき、売掛金を売却した利用者に対して遡って請求する権利があります。

 

つまり、償還請求権ありの契約の場合は、利用者(納入企業)側が取引先(売掛先)に代わって支払い責任を負うことになります。ファクタリング会社は、これにより不良債権化を防ぐ事が可能になります。本来、ファクタリングは、この償還請求権がある契約のことを指すものでした。償還請求権ありの契約では、万が一の場合がある為、確実な資金調達ができるとは限りません。

 

そのため、近年では、この問題点を克服した償還請求権なしのファクタリングを提供する会社が多くなっています。

 

 

*償還請求権なし(ノンリコース)

 

償還請求権なし(ノンリコース、non-recourse)の契約であれば、ファクタリング会社が全ての損失を被ることになるため、利用者(納入企業)は償還を求められることはありません。

 

つまり、万が一、取引先(売掛先)が倒産・廃業した場合でも利用者側に支払い義務は発生しません。償還請求権ありの一部保証に対して、完全保証とも呼ばれます。

 

ノンリコースと言えば、不動産分野などの特定業種を対象としたノンリコースローン(ノンリコース融資・非遡及型融資)が代表的です。

 

・ノンリコースとは

債権返済時に原資以外を債権の取り立て時の対象としない方式の融資のこと。

債務者が保有する特定の事業や資産(不動産など)から生ずるキャッシュフローのみを返済原資とする。

 

 

日本の金融業界では、担保や保証を求めるリコース融資が一般的ですが、売掛債権の買取事業であるファクタリング業界では、ノンリコースによる取引が一般的なものとなっています。

 

 

*償還請求権なし(ノンリコース)のメリット

 

償還請求権なし(ノンリコース)契約は、売掛先の倒産リスクを含めた売掛債権を買い取りとなります。もし、取引先が倒産して支払い能力が無くなった場合でも、利用者に焦げ付いた債権の負担を請求される事はありません。

 

 

*償還請求権なし(ノンリコース)のデメリット

 

償還請求権なし(ノンリコース)のファクタリングでは、利用者(納入企業)の信用に基づいて契約が締結されます。そのため、償還請求権ありの契約と比較して手数料がやや割高であるという点がデメリットです。

 

ただし、手数料については、取引先の経営状況や契約内容などによっても変動するため、コスト負担を抑えて現金化することも可能です。

 

 

*ファクタリング会社で見る償還請求権の有無

 

償還請求権ありのファクタリングは、売掛債権の買取(売却)サービスというより、売掛債権の譲渡担保融資に近いサービスであると言えるかもしれません。

 

一方、償還請求権なしのファクタリングは、実際的な意味での売掛債権の買取(売却)サービスであると言えます。

 

ファクタリングサービスを利用する場合は、リスクを回避するために償還請求権なし(ノンリコース)の契約をする事が重要になります。万が一、売掛先から売掛金を回収できなかった場合でも、ファクタリング会社から代償の返還を請求されることはありません

 

ノンバンク系や銀行系のファクタリング会社は、償還請求権ありの契約が一般的です。そのため、償還請求権なしのファクタリング契約を希望する場合は、独立系のファクタリング会社を選ぶ必要があります。

 

ただし、独立系ファクタリング会社の中には、償還請求権ありの契約のみを提供していることもあります。そのため、ファクタリングサービスを申し込む際は、必ず償還請求権の有無について確認するようにしましょう。

 

 

◎まとめ

 

償還請求権の有無は、ファクタリングサービスを利用する上で非常に重要になるために、基本的には償還請求権のない契約(ノンリコース)を選ぶことをおススメします。

 

手数料が高いと必然的に手元に入ってくるお金は少なくなりますが、もしもの場合を考えるとノンリコースの方が安心です。